3104Arata

LOOPER/ルーパーの3104Arataのレビュー・感想・評価

LOOPER/ルーパー(2012年製作の映画)
3.4
<21年09月>
【設定が面白い。でも割とダークなSF映画】
・2012年公開のアメリカのSF映画。
・2044年の話。主人公ジョーは、さらに30年後の未来からタイムトラベルしてくる標的を、指定の時刻・場所にタイムトラベルしてきたら、すぐにその場で処理する殺し屋「ルーパー」の一員。彼らの存在を隠したい組織によって、いずれ、未来から送られてくる「自分」を殺すことも彼ら自身が理解している。それを「ループを閉じる」と呼び、自分を殺したら余命30年を謳歌することをしている。しかし、主人公ジョーは未来から来た自分を殺すことに失敗し、その不始末から組織から追われることになる。不始末をなかったことにするために未来の自分を追うジョーだが、そこで彼の本当の目的(未来を牛耳り、ルーパーを自らに始末させているボスを過去に戻り殺す事)を知り物語は動いていく という大枠ストーリー。

[お薦めのポイント]
・単なるSFドンチャカタイプの映画と思いきや、割とダーク
・主人公ジョセフ・ゴードン・レヴィットさんが渋すぎ
・ブルース・ウィリスが珍しく弱弱しく見える

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
[物語]
・しっかり集中して観たほうがより楽しめると思います。ながらみをして詳細が不明瞭なまま最後まで観ましたが、何となくの流れはわかります。が、しっかり観たほうが楽しめた気がします。特に序盤の主人公ジョーのナレーションによる世界観の説明、終盤の未来の犯罪王のくだり、この辺はしっかり見ておかないと、オチの部分の共感度が減るかもです。。。
・自分自身も殺さなければならず、それを受入れいているルーパーという殺し屋の設定が面白いですね。もしこれを字面で追っていたら「ガチガチに凝った設定過ぎて微妙だなぁ」と思いそうですが、何も知らずに映画を観て、冒頭のナレーションで設定を理解させてもらったらすっと入ってきた感じです。

[演出]
・2044年の話なのに、町の描写などの世界観はまるで映画[ブレードランナー]のように廃れた感じです。この物語においては、変に近未来よりは共感できたので、この世界観で正解だなぁと思いました。やってることは未来からタイムスリップしてくる、というかなり現実離れしている事なのに、それとこの世界観をマッチさせているのは素晴らしいですね。

[映像]
・特に際立って感じたことはありません。タイムスリップが現実化した、という現実離れした未来の話ですが、日常の世界はむしろ後退した感じがあって溶け込めます。

[音楽]
・特に際立って感じたことはありません。

[演技・配役]
・ルーパーという設定から、未来の自分=ブルース・ウィリスが早々に出てきて主人公かと思いきや、いえいえ、全然違いました。主人公はジョセフ・ゴードン=レヴィットさんという方で、映画[G.I.ジョー]や[インセプション][ダークナイト ライジング]などに出演されている俳優さんでした。これが若々しく見えるものの、渋さが凄いんです。目を細めて笑う顔とか、しびれるカッコよさです。一方、この映画ではブルース・ウィリスさんの役柄がちょっと悪な感じかつ、弱弱しさを感じて新鮮でした。

[全体]
・ルーパーという設定、物語のラスト、「ループ」というテーマ、この辺がキーになるでしょうか。一見、設定に酔った物語かと思いきや、ラストシーンで「ループ」というテーマを元に主人公がとる行動には、どこか哲学を感じずにはいられません。ただ、そこに至るまでは割と終始ダークな雰囲気で物語が流れていくので好き嫌いは分かれるかと思いますが💦 二度は観ないかなぁ、という印象ですが、もう少ししっかり観れば良かったなぁ、とも思います。そんな何とも言い難い妙な心地です。笑 ありがとうございました。

#映画 #SF #近未来 #タイムスリップ #ルーパー #LOOPER #2012年 #ライアン・ジョンソン #ジョセフ・ゴードン=レヴィット #ブルース・ウィリス #エミリー・ブラント #ポール・ダノ #ダークな雰囲気
#全体3.4 #物語3.6 #演出3.4 #演技3.4 #配役3.5 #映像3.4 #音楽3.4
3104Arata

3104Arata