ますみん

LOOPER/ルーパーのますみんのレビュー・感想・評価

LOOPER/ルーパー(2012年製作の映画)
4.3
未来から送られてくる人物を処理する主人公。30年後の自分が送られてきて逃げられてしまう。対処しなければ殺される…

タイムパラドックスものの近未来SF。ラストシーンでなんとも言えない感情を抱かせてきて、これを与えるためにこの映画を作ったのかな、と思った。
現在の自分と30年後の自分。元は同じ人間でも結局は他人であって、理解し合えないこともあるんだなあ。自分にとって大切なものは、今と未来では違うこともある。その瞬間ごとに大切に想う相手は変わっていく。

舞台設定の紹介が簡潔で分かりやすく、現代での行動で未来や記憶が変わる現象について「うまく説明できない」の一言で済ませたり、いい意味で思い切りがいい。大切なのは細かい設定や説明ではなく、その先の感情だと思う。
とにかく面白さは全てラストに集約されていく。そのためにはぶかれている部分が多いけれど、見やすくて想像の余地があって楽しい。仲間のキッド・ブルーとボスのエイブの関係性についてみんな同じ想像をすると思う。

エミリー・ブラント演じるヒロインがとても魅力的。エミリーはいつも「運命の女性」感を醸し出していて好きだな。
ジョゼフ・ゴードン=レヴィットの未来の姿がブルース・ウィリスってのも面白い!ちゃんと禿げていく過程を見せてくれるし。

未来の自分を倒す一番いい方法、見るまで思いつかなかったな。
ますみん

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