OkadaMasakimi

アイアンマン3のOkadaMasakimiのネタバレレビュー・内容・結末

アイアンマン3(2013年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

微妙に評価が分かれるが、自分は劇場で3回観た。
今作はアイアンマンではなく、トニースターク本人の話なので、何を求めるかによって物足りなく感じるのかも。
自分はトニーの魅力は、中身が普通の弱いおっさんってトコにあると思うから今作はとても楽しかった。

冒頭からトニーの抱える問題はたくさんあり、全てを失ってもなお苦しめられるんだけど、そこからトニーが自身を克服して再出発していく過程が面白い。
問題が山積みで悩んでるのに、怒って宣戦布告とかしちゃう。そんな大胆な行動に出ておいてPTSDとか起こしちゃう。行動の定まらなさや、気の動転した感じが、今作のトニーの内面的な弱りっぷりをよく表してる。

それが中盤の「メカニックなんだから何か作りなよ」って言葉で吹っ切れる。この言葉と展開、スクラップからマーク1を作って脱出した状況とリンクしてるのが本当にいい。
未知の敵への対抗策としてスーツを作り続けていたことが、結局は自分の枷になっていたこと、知らず知らずのうちに自分を追い詰めていたこと、ペッパーを守るといいつつ想像を放棄してたことに気付く。
最後に繭って言葉が出てくるけど、その言葉の通り自分の弱さのための行動だったと、ここで理解するんだよね。大切なのは
自分自身であってスーツではないと。それが「私がアイアンマンだ」ってラストに繋がってくる。

その後は襲撃したマンダリン邸も最終戦も、トニーとして戦っているのがいい。スーツを惜しみなく使ってるのは、逆にスーツ依存症を振り切ろうとしてる気持ちの表れだと思う。爆破プログラムを仕込んでいたのも、そもそもマーク7までと違って、地下に隠すように収納してるのも、本当は自分の弱さに気付いていたからだろう。

ストーリーの組み立ても上手いし、モブスーツのデザインもかっこいい。敵が正直クリーチャーなのは賛否が分かれると思うけど、アベンジャーズの後だし自分は気にならない。
1が傑作だと思っていたけど、同等かそれ以上の良作でした。
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