広島カップ

舟を編むの広島カップのレビュー・感想・評価

舟を編む(2013年製作の映画)
4.0
"ガンダーラ古代岩塩のピザ"¥480
美味しいですよ。

なぁんだぁ、私が時々行く神保町酔の助でロケしてたんじゃないですか。始めに観たときには気がつきませんでした。

大渡海という名の国語辞書。
「辞書とは言葉の海に浮かぶ一艘の舟…」
最近は何かあるとスマホで調べてしまうので分厚くて重たい国語辞書はすっかり縁遠くなりましたが、そうした国語辞書を編集し世に出す男達の仕事を描きます。

やたらと紙が出てくるので紙の匂いがしてきそうな作品としてこれは貴重です。
今のAIの時代に大量に紙を観せられるとそれだけで完全に時代を感じます。

これも時代を感じさせる白いYシャツを着た編集部の男達、加藤剛、小林薫、オダギリジョー、松田龍平の四人の面子が実にいい組合せ。
特にオダギリと松田の掛け合いが抜群でした。

男連中だけで作ってもよさそうな作品でしたが古風な顔立ちの宮崎あおいや黒木華を出して来てやや方向性を変えていました。
辞書に載せる"恋"という言葉の語釈を主人公に書かせる必要があって宮崎は出演させたのかもしれません。
出来すぎな昭和型の恋でしたが宮崎あおいは正座したときのスッと伸びた背中がいいですね。

本だらけの昭和の下宿屋の部屋に茶トラの猫はどうしてこんなに似合うのでしょうか?

酔の助も昭和の香りがする居酒屋です。
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