映画大好きザウルスくん

ハード・ソルジャー 炎の奪還の映画大好きザウルスくんのレビュー・感想・評価

2.8
過去の失敗に囚われる元傭兵ヴァンダムの元に、拐われた少女の救出依頼が来る…。冒頭のナイフ無双シーンがまあまあ良かったのでバイオレンスアクションとして期待したのですが、その後の格闘戦や銃撃戦はどれもハマらずストーリーも後半から粗が急に目立ち始めたので、結果的にはマイナス要素の方が強い作品となりました🤦‍♂️

ヴァンダムの息子クリスと娘ビアンカが出演しているのが一応の見どころですかね(クリスに関しては映画内でも親子設定)。この辺は製作にも携わっているヴァンダムの職権濫用なのかもしれませんが、特別足を引っ張っている訳でもなく、だからと言って盛り上げてくれた訳でもないという過不足のない部分だったのでまあいいでしょう。

その他は残念ポイントになってしまいますが、まずヴァンダム主演のB級アクション映画で2時間弱ってどうなのよ!ちょっと長すぎやしませんかね?それでストーリーが凝っていたりラストに大見せ場が待っていたりするなら納得はいくんですけど、最後の最後なんて逆にめちゃくちゃ肩透かしなアクションで決着だったりするし。敵のアジトに乗り込もうとする時に『コマンドー』ばりに銃器詰め込んで行ってたけど結局ロケットランチャーと拳銃以外ほとんど使ってなかったんじゃないかな?2時間の締め括りがこれじゃ納得いきませんよ!

依頼主の父親がMMAの選手という設定だったので、もしかしたらヴァンダムがあまり使わない寝技方向のアクションとかもあったりするかも!と思いきや1回バーで殴り合いしたくらいで特別寝技も見せない役立たずぶりだし、かと思えばその妻は強気で銃の扱いも知ってるとかいうよく分からない設定を盛り込んでくる。一応のラスボスに当たる人物が何かと頭が悪く、売買するために拐ってきた沢山の金髪ブロンド処女の中にお気に入りが1人いるとかいないとかで乱れまくり、最後にはその手に引っ掛かるのかよ!というレベルの罠にハマり終了。どこを取っても味気ない残念な仕上がりです🥲

このアーニー・バーバラッシュ監督が撮ったヴァンダム主演作を観るのは『アサシン・ゲーム』『マキシマム・ブラッド』に続いて今回が3度目でしたが、どの作品でもノワール調なダークなヴァンダムが観れたのでその1点のみは少しだけ信頼してもいいのかもしれません。でもやっぱりどこかに確実に楽しめる要素が欲しかったかなぁ…この監督の作品全部ラストが地味なんですよね。それを克服できるまでは2時間の映画を作るのは禁止!1時間30分の作品を目指して頑張って頂きたいと思います🙇‍♂️