ラブドールが心をもって主人のいない間に動きだす。
ラブドールだと気づかれないように部屋から飛び出し、外の世界にでる。
で、恋をする。おしゃれする。嘘をつく。
この辺は「エクス・マキナ」を彷彿とさせたが、まさかのレンタルビデオ屋でバイトする。そして、好きな人がすすめる映画の知識を得ようとしたりする。そんなラブドールが、とてもしおらしい。
そして、空気が抜けてしぼむ。
そしてやっぱり生み出したところに行く。ラブドールを製造した会社に行くと心をもたないラブドールが並んでいる。やっぱり「エクス・マキナ」を想起した。
中身が空っぽの人間が多い。ラブドールが現代人を比喩的に哲学的に描いているのだと思う。
そしてラブドールは、性の代用品。さらに新しいラブドールが来れば、代用品の座も奪われる。
意外と切なくて、刹那のラブストーリーだった。