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ウルヴァリン: SAMURAIのがんちゃんのレビュー・感想・評価

ウルヴァリン: SAMURAI(2013年製作の映画)
2.5
最近、洋画で散見される「勘違い日本描写」にもはやイラつかなくなってきた私だよ。
というのも昨今のアメコミブームの影響で、「パラレルユニバース」という概念を理解できるようになったからだ。
そう。看板が読めなかったり、和室のクセがすごかったりするのは並行世界の日本だから。徳川幕府が倒れず鎖国を続けた結果、アジア諸国を併合して独自の文化を築き上げた架空の大東亜共栄圏だと思えばいいのだ。

でも本作はすごく頑張ってる方だと思う。ちゃんと日本でロケしているし、ヒロインが中国系アメリカ人じゃないとか事件。これくらいで怒る人はぜひドルフ・ラングレン主演『リトルトーキョー殺人課』を観て一回気絶してほしい。本当に何ひとつ正しくないぞ(笑)

さらに特筆すべきは、洋画で原爆投下シーンを描いた珍しい作品であること。
ホロコーストやキューバ危機など、人類史に残る事件の生き証人としてミュータントを登場させることで、X-MENシリーズは物語にリアリティを持たせてきた。本作で遂に米国のタブーに切り込んだ、という攻めの姿勢を評価するべきでは?

相変わらず寝相最悪なローガンがジーンのトラウマを乗り越えてちょっと他人を愛せるようになった、という意味でも結構切ない作品なのに、この煮え切らない気持ちは多分シルバーサムライ(笑)のせいだと思う。
じいちゃんあれに乗って何がしたかったんだろうか…
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