ハム

君と歩く世界のハムのレビュー・感想・評価

君と歩く世界(2012年製作の映画)
3.4
好きな俳優エドワード・ノートンが凄く良かったとお勧めしていたので鑑賞。

主人公アリは無神経で怒りっぽくて考えなしな男で、子供に対する態度とか色々な面で危なかっしくて出来た人間とは正反対の人物だけれど、その性格あってか事故で足を失ったステファニーに対しても「泳ごう」「踊らないの?」と普通に接してくるところがとても魅力的だし彼女も惹かれたんだろうな。

ただでさえ引け目を感じてる状態で、バーでの男性のように同情されたり腫れ物扱いされると余計辛いからアリみたいに何も気にせず他の人と同じ様に接してくれる人がどれだけ嬉しかっただろうかと思う。
しかも彼の良いところは気にしないようにしているのではなくて本当に何とも思っていないところ。

海のシーンなど全体的に自然的で美しい映像に心が洗われる。かと思えば殴り合いのシーンはかなり過激な描写で男臭い。
全編通して台詞が少なめで暗転が多かったりと映像表現が多様であまりこういう映画は観ないので新鮮だった。

ただ邦題は全然違くない…?
まるでよくある恋愛映画っぽいタイトルだけど、恋愛と一括りに出来るような内容ではなくてもっと人間臭くて泥臭くて美しい映画だった。邦題タイトルに惹かれて観る層とこの映画を良いと思う層はかなり異なる気がする。

こういう映画に惹かれるなんて素敵な人だな、ノートンさん。
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