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ローラのnagashingのレビュー・感想・評価

ローラ(1981年製作の映画)
3.5
全編赤みがかっているのはフィルムの退色のせいらしいが、高級娼館の妖しいピンクの人工光が街全土を侵している表現をねらった色彩設計としか思えなかった。夢見心地な印象をあたえるフォーカス・アウト/インのシーンつなぎもその一貫かと。この世界という巨大な売春宿で生きることの不可避的な堕落と腐敗。ローラたちと共犯する決意としての虚飾=カントリースタイルと、ラストの何重にもねじれた「幸せ」の表明に泣いた。いい話すぎてヤバい。これが資本主義リアリズムだ(読んでません)。
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