やん

愛、アムールのやんのレビュー・感想・評価

愛、アムール(2012年製作の映画)
3.5
巷の噂で『感動作!』なんて話もチラホラ耳にしてたので、『いよいよハネケも老いて丸くなったか!?』と思いながら観た本作。なんてことはない。長回しによる全編に漂う不穏な空気は間違いなくハネケ印。そこに感傷に浸る余地は一切無い。夫役のジャン=ルイ・トランテイニャン、妻役エマニュエル・リヴァの演技は素晴らしいのひとこと。だた、個人的には夫婦の置かれている状況に難あり。厳格すぎる(わがまま過ぎる)がゆえ我が子に見捨てられた、たんなる金持ちの戯れ言に思えなくもなく感情移入し難い。おそらく現実の方が厳しいはず。惜しい。
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