人間のあまりにも恐ろしい部分を垣間見ました…
嫉妬した少女の一言がここまで問題を大きくし、冤罪の一人の男性の人権が失われていく。
そもそも園長の明らかに犯人と決めつけて嫌悪するあの態度は異様… 少女に対しても子供が嘘をつく筈がないと決めつけていて誘導尋問する様な流れだし、マッツの意見は聞こうとしない…
閉鎖された町っていう舞台設定も今作に上手く嵌っていて町の人々の犯罪者扱いした偏見の眼差し、ここぞとばかりに正義を振りかざし集団で一人の人間を叩く、買い物に行っても売る事を拒否され挙げ句に暴力まで振るう行いが痛々しく見てるこちらも辛くなりました。
少女も異様な事態を察知したのか嘘を告白するも、大人は信じてくれない…
それにマッツ・ミケルセンの病的で鬱屈とした暗い表情が何とも辛く映ります。
最終的に容疑は晴れますが、人の心の奥底には決して0ではない疑いの根が残ってると思う… そしてラストの銃声に人間の更なる恐怖を感じました…
とても後味の悪い作品ですが、一度見ておいて損はないと思います。