よっちゃん

オッペンハイマーのよっちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

アカデミー賞最多7部門授賞の今作を漸く見る事が出来ました😌

"原爆の父"と呼ばれ原子爆弾を開発したオッペンハイマーの一科学者としての探究心、使命感、責任、苦悩、葛藤、後悔、贖罪…更にオッペンハイマーへの恨み、陰謀等が複雑にも絡み合った重厚な人間ドラマになっている様に感じた🤔

戦時中こそ人類の平和を目標にマンハッタン計画を進め日々原爆開発に励むオッペンハイマーであるが、原爆の開発、実験の成功、戦争への実利用、戦争の終結、米ソ冷戦へと繋がる核開発競争とオッペンハイマーが思い描いていた未来からかけ離れていく現実への苦悩や葛藤は相当だったと思う😟

今作は、原爆開発時のオッペンハイマー&第二次世界大戦終結後の取り調べをうけるオッペンハイマーのシーンが交互に進み最終的に点と点が繋がる展開である。

原爆実験開始までの緊張感はこちらにも伝わる程であったし、爆発時の眩しい光、遅れてやって来る物凄い爆発音、鳥肌が立つほどに恐ろしかった😰
更に、広島に原爆を投下し壊滅したとの報に歓喜に溢れる協力者達の狂気にも似た光景も正直気分の良いものではなかったです。

原爆開発成功と言う偉業を成し遂げ英雄扱いのオッペンハイマーであるが、人類を破滅へと導く代物を開発してしまった事で更なる水爆開発へと進む世界に後悔と恐怖心を抱いたのではないかと思います🤔

それにしても、オッペンハイマーの苦悩や葛藤を見事に演じたキリアン・マーフィの熱演はアカデミー賞も納得の名演でした。

日本人としては、数十万人もの命を奪った原爆の話であるだけに否定的になるのも理解出来ますが、自分の目で見て真剣に考える作品でもあると思いました🤔
鑑賞後は何も言葉が浮かばず只々映画館を後にしました😟