世界中の秘宝を求めて駆け回るトレジャーハンター「アジアの鷹JC」は、中国清王朝時代の秘宝「十二支像」探索を依頼される。
文化財を元の国へ返還する運動を指揮する女性学者の力を借りて、JCは十二支像を次々に見つけ出すが、依頼主の裏切りに気づき、反撃を開始することに。
ジャッキー・チェン監督・主演のアクション・コメディ。
例え中国を嫌っている日本人でもこの人は別、と言わしめる名優にして監督のジャッキー・チェン。
既に還暦間近(当時)の彼が、危険なスタントシーンは最後と明言した本作。
確かに還暦前とは思えない、アクション。
さすがです。
あの、がに股の走り方は昔と変わらないなぁ‥^^)
今でもジャッキーがいろいろな事に本気で挑戦し続ける姿は、本当に尊敬に値する。
(良い意味での)相変わらずのドタバタ劇で言語の問題を除けば気楽に観れる映画だと思います。
作品的には、秘宝を求めることにのみ執着するJCが、自らのアイデンティティとして「中国人である」ことを意識し始めるという、やや愛国的な内容であると感じて、そこがやや鼻に付いた。
政治的と言うか意図的なアピールを感じる。
某諸島と時期がかぶる微妙なときだっただけに。
「国宝は本来の国に返すべき」というテーマで、日本のことも暗に批判されているようです。
救いはJCの「前時代のことを現在の価値観で判断してもしょうがない」というコメント。
ほんと、そう思いました。
また、コメディ色も多く入っていたせいか、無駄なボケやそのやり取りが多く、見ていて退屈してしまった部分も多かったです。
コメディに政治的な皮肉を込めるセンスはあまりよく感じない。
あと、ジャッキー以外の仲間たちは名前すらわからなかったです。
クライマックスからはほとんど空気になってしまうのはジャッキー映画の特徴なのか。
仲間たちの恋愛問題とか果たして描く必要があったのか?
中途半端に描くならまるごと描かなくて、お宝の争奪戦の活劇をメインで描いたほうが好みでした。
また、このシーンで戦闘する必要あるの?無理にジャッキーのアクション見せようとしてない?と思う所も少なくはなかったです。
結果良い話に繋がりましたが、なんだか無駄なシーンが多く感じられた映画でした。
とはいえ、随所にジャッキーらしいアクションや技の数々、これぞジャッキー映画の王道と言える作品で面白かったです。
しかし、なんで邦題が『ライジング・ドラゴン』なんでしょう?
まんま『チャイニーズ・ゾディアック』でも良いと思うんですが…