ミツバチゴロバチ

3人のアンヌのミツバチゴロバチのレビュー・感想・評価

3人のアンヌ(2012年製作の映画)
3.8
『次の朝は他人』『正しい日 間違えた日』のパラレルワールド的展開と、『へウォンの恋愛日記』『自由ヶ丘で』の劇中フィクション(夢・手紙の再現)がMIXされたというか、もうほんと呆れるくらいいっつも同じことをやってる。でも、だからこそ面白いホン・サンス ワールド。

特に今作は、映画学科の学生が書いた3本のシナリオ草稿の映像化ですよー。はい、ここから2本目ですよー。と、分かりやすく教えてくれるので、何が起こっても(起こらなくても)深く考えずに楽しめる。

が、いや映画ってそもそも総てそういうもんだろ⁈と考えてしまうとなかなか。ニヤリ。

イザベル・ユペールの緊張感を微かに孕んだ異邦人な佇まいが流石で目を離させないが、何といっても今作は、情熱的というか素っ頓狂なライフガード青年の存在感。彼がアンヌのためにギターで弾き語る曲が存外いいんだよな〜。