HicK

パシフィック・リムのHicKのレビュー・感想・評価

パシフィック・リム(2013年製作の映画)
4.0
《ヲタク愛》

【オタク魂】
怪獣を名付ける、人力ロボット、技を叫ぶ、などなど古典的な演出がオタク心をくすぐる。特撮系に愛を感じる作品。「エルボー・ロケット」、テンション上がる。

【ロボットは手動式】
「敵との戦い」以上に味方側の「ロボットを動かす人」にドラマを置いているところがユニーク。ロボットを操作する事こそがロマンでありドラマ、というストーリー。サブカルチャーファンを虜にしたのも納得。ガンダムとか色々あるけど、自分にとってはスーパー戦隊の美味しいところを切り取った感じ。もし「色違いの5人」がロボを操縦していたら更にハマってたかも。完全にやっすいパクリ作品になるけど。

【怒涛の後半】
ラストまでは山がいくつも存在するので中盤からは目が離せず、いい意味で上映時間以上の内容を感じた。まだ終わらない贅沢さと言った感じ。

【その他】
「モンスターズインク」のイースターエッグ演出で名前だけ知ってたハリーハウゼン。今作ラストの献辞で人物が一致し、初めてレジェンド・ハリーハウゼンの存在を知った。

【総括】
オタクを理解しているオタク監督ギレルモ・デル・トロ。SFX界の全てのレジェンドたちに敬意を表したような今作には沢山の愛が詰まっていた。

オタク系作品によくある難解さやグロさを排除しているようにも感じ、エンタメ作品としてとっつきやすい。案外見る人を選ばない作品かもしれない。
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