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共喰いのtamaのレビュー・感想・評価

共喰い(2013年製作の映画)
2.1
戦後の高度経済成長に乗り遅れた町の描写は良かった。正直、クズな父とその息子の性趣味問題は物語の主軸なのにどうでもいいかな。田中裕子の何とも言えぬ、出るだけで画面の視線を奪う存在感や、殴られてた愛人の琴子さんの悲しい笑い方に引き込まれて見続けてしまった。
ここに出てくる女は意外にも共依存タイプはいなかったので、あーあ、と思うところもほぼなかった。千種ちゃんだけちょっとそのタイプの気配はあったけど…
ややこしいのは、このクズ父と息子、いわゆるDVとも違って、強姦じゃないと興奮できないという性嗜好の持ち主であって、家庭内ではなく単なる社会的犯罪者なのに、家庭内だけのDV男?と思って見てしまいそうなストーリー展開。ストーリー自体はあまり響くものはないし、そこまで面白いと思うポイントはない。田中裕子や琴子さんが行動するところだけ面白かったかな。

これが青山真治なのはちょっと驚いた。
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