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硫黄島からの手紙のtamaのレビュー・感想・評価

硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)
2.8
クリント・イーストウッドというアメリカ人が撮ったというのには驚くほど、日本側視点や当時の風潮や思想や文化をよく研究して描いていた。「二度あることは三度ある」とか、これは日系アメリカ人?が脚本家故に書けた台詞の気がする。
そういったアメリカ人が日本側の戦争映画を撮りきったという意味ではすごい作品なんだけど、これをそういうバイアス無しに戦争映画としてどうだったかというと、私にはあまり響かなかった。
丁寧に日本の戦争を描くことがメインで、物語としてはあまり心が揺れず、淡々と戦争シーンや仲間割れや飢えという戦争で起こった事象が並んでいるような、資料を観ているような感覚だった。
西郷が家族のことを想ってる描写も薄かったし、栗林が家族になんでアメリカ滞在の楽しかった手紙を書いていたのか、よく分からず。濃いキャラの清水にしても伊藤にしても背景が見えなさ過ぎて感情移入できないけど、キャラ濃いから何なんだようと気になるし。背景まで描いたら10話くらいのドラマになってしまうんだろうけど…
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