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ホーリー・モーターズのstのレビュー・感想・評価

ホーリー・モーターズ(2012年製作の映画)
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日常に潜む表裏一体性。異世界的な劇場と現実とを隔てるのは「森」に扮する壁一枚であり、それはいかに容易に互いを行き来可能なものかを表す。
乞う者と乞われる者、親と子、恋人同士、追う者と追われる者、美女と野獣。
「自」と「他」の関係の相対性。あるときは「自」であり、あるときは「他」である。「役割」は反復され、置換される。人は誰もが取り外し可能な「仮面」を"使って"生きている。
「アポ」から「アポ」へ。車は行き先を変えることなく進む。「パリ」に生きる者は、いつしか表も裏もない「森」に"再び"憧れる。
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