emily

きっと、うまくいくのemilyのレビュー・感想・評価

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)
5.0
インド屈指のエリート理系大学ICEを舞台に、型破りだが賢く自分をもってるランチョーと、動物の写真を撮るのが好きなファラン、臆病ものでなにでも神頼みなラジューの大学時代の友情、恋、家族、未来に社会的な問題も交えながら、卒業後10年がたち、10年前の約束を果たすべく集まった旧友たちがランチョー探しの旅に出る。

インドの壮大な自然をバックに、文化に触れる描写、社会的な問題(自殺と教育問題)を取り入れながら、音楽での描写、ミュージカル調の描写や効果音をうまく取り入れながら、全く単調にならない、観客に飽きさせる隙を全く与えない、エンターティメント性の高い作品。

恋愛あり、家族愛、友情、青春、ミステリーまで加わって、ランチョーの謎にも迫っていく。とにかくすべてが詰まっているのだ。インドの自然の映像美はもちろんだけど、モノクロを使ったり、歌詞にのせて物語を綴る何層にも重なった奥行きを見せ、ここまで感情を忙しく刺激される作品は初めてです。

そうしてそこに込められたメッセージは年齢も性別も国籍も問わず、心にスーッと届いて、社会的要素も満載なのに、全く重さをみせない。だからこそ響くし、だからこそ見終わった後の爽快感も半端ない。

映画がエンターティメントだと改めて感じさせてくれる。見終わった後現実に戻るのが難しいぐらいのめりこませてくれて、まさに映画を五感で堪能したって気分。

終わった後は呪文のように
「アール・イズ・ウェル」が残る。

人生そんなにうまくいくわけじゃない。
それが現実だとしても、うまくいくーって思って行動するほうが、楽しいし、同じ結果だとしても、取り組む気持も過程での熱の入れ方も全然変わってくる。

やりたいことを、自分の信念を貫きとうせ!そうしたらうまくいく!その信念に一切の迷いなく、そうしてその結果をしっかりと描いてくれてる。きっと、うまくいく。それは自分の気持ち次第。うまくいくって思ってたら、結果は絶対についてくる。またその結果だってとらえ方次第なのだ。いつでもきっと、うまくいく!なかなか言い切れることができないこの言葉、自分にも周りにも呪文のように広げていこう。
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