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プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命のriikoのレビュー・感想・評価

4.0
第1章ライアン・ゴズリング
第2章ブラッドリー・クーパー
第3章デイン・デハーン
豪華な俳優陣に目が行くけれど、それ同等に脚本が素晴らしくて、キャスティングがドンピシャだとおもう。

何回も観て、ようやく邦題の「宿命」の解釈が自分なりにできた気がする。

ジェイソン(デイン・デハーン)がエイブリー(ブラッドリー・クーパー)に向けて引鉄に手を掛けたのに、写真を見て思い止まったこと。

あれは、エイブリーへの赦しだけではないんじゃないかな。
赦すためには、まずその決断をする自分を受け入れなければならない。
ジェイソンは写真を見た瞬間、自らに課せられた宿命を理解して、
だからこそ、その宿命に抗うために引鉄から手を収めたのだとおもう。

同時に、赦されたエイブリーもまた彼自身の宿命から解き放たれた瞬間だったのかな、と。

松林の向こうにバイクで去っていくラストシーンがルーク(ライアン・ゴズリング)に重なっていて、
抗っても逃れられないジェイソンの宿命を予期しているようだった。

何度でも観て解釈を拡げたい名作。
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