40分ちょっとでこの完成度はすごい。リアルタイムで見てたら衝撃受けただろうな。
ストーリーはよくみると大したことないが、これまで実写映画でしか描けなかったカメラ的な美しさを、これでもかとアニメ表現に移植しているのが(当時は)画期的。
カメラの手ぶれ感、七色に反射する逆光、同じ画面で前後にずらすピント、日に当たった部分だけ青や緑で描かれる人物の輪郭線、実在する商品や場所のアップ。
これだけの手法を思いつくくらいカメラが好きなんなら、実写を撮れよと言いたくなるが、これをアニメでやるからこその斬新さがあるんだろうな。
全部のカットでそういう表現を盛り込んでくるので、ちょっとくどい気はしたけど。
ストーリーはよくまとまっているが、女性とあまり話したことのない男の妄想のような印象が否めなくてちょっと引いた。
主人公の目線の話だから仕方ないのかもしれないが、ヒロインに主体性(の見える描写)がなさすぎて、男に救われるだけの存在に描かれているのも女性蔑視的に感じた。
一番最後の「新宿御苑では飲酒は禁止されています」っていう但し書きで笑った。