emily

タイピスト!のemilyのレビュー・感想・評価

タイピスト!(2012年製作の映画)
3.6
1950年代のフランス、ローズはこの時代の花形職業である、秘書の仕事につくため、保険会社に就職するも、雇われる条件は唯一の特技だったタイプライターの早打ち世界選手権に出て勝つことだった。ここから上司とマンツーマンでのタイプライターの練習に励む。基礎体力作りから、指の動きを滑らかにするためのピアノの練習、姿勢を正して打つ練習や、人差し指だけで打ってたのをブラインドタッチで打てるようにするために、あらゆる努力を重ねるスポ根+ラブコメディ。

50年代のレトロポップな街並みやインテリア、洋服、アップの髪型など古き良き時代を再現されている。そこに真逆の世界観であるタイプライターのスポ根が混じってくる。おしゃれながら奮闘するその1ページ1ページも優しい音楽とリズム感により、汗臭さをあまり感じさせないスポ根に仕上がっている。

オードリーヘップバンや古き良い映画への愛を感じられる演出の数々、恋愛のラインも障害を越えてぶつかりながら育んでいき、愛し合うシーンは今までと少し色合いの違う赤と青の幻想的かつでありながらどこか生々しさを感じる映像になっている。

フランス大会で優勝してからさらにヒロインがCMに出たり、ピンクのタイプライターだったりかわいい小物や洋服にうっとり。そこからタイプライターはスポーツだ!からタイプライターはエンターティメントだ!に変わっていく。ゴージャスな舞台で二人タイプする姿は勇敢で美しく、時代を象徴する女性の強さが良く出ている。

スポーツからエンターティメントへの見せ方が非常に面白く、終始キュートなエピソードに心躍る。女の子なら絶対うっとりしちゃうはずッ
emily

emily