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タイニー・ファニチャーのFARGOのレビュー・感想・評価

タイニー・ファニチャー(2010年製作の映画)
4.2
【大学卒業後、彼氏と別れて実家に戻ってきた主人公オーラ。進路が決まっておらず、職無し、金無し、家には居場所も無い。そんな彼女の生き様を描くヒューマンドラマ】

1月28日に渋谷TOEIにて鑑賞❗️❗️
上映終了後には、私が師匠と崇めるライムスター宇多丸さんのトークショーも開催され有意義な映画体験ができました😋

【ニューヨークど真ん中、居場所なし。】

まず、監督レナ・ダナムって誰❓となった方
彼女はHBOの連続ドラマ『GIRLS/ガールズ』の製作・監督・脚本・主演として知られる人物で、彼女の両親もアーティストとして大成功を収めたサラブレッド家系出身の方なんです🙃

そんな今作……登場人物がみんな可愛い❗️
オシャレなインテリアもセリフも仕草も全てが可愛い❗️❗️
出演する役者さんは全て監督の友人や家族などなど、無茶苦茶低予算で製作された「マンブルコア」というジャンルのインディペンデント作品で、これからの映画界を担うであろう若き天才の出発点となる貴重な一本でもあります🤗

二十代は輝かしいとよく耳にするけれど、本当はどうなんだろうか…😕
大学を卒業し、「学生」という枠組みから外れた人間達は先の見えない人生に戸惑う。ニューヨークという世界で一番オシャレな街に住む若者達にとっても、言葉に出来ない人生のままなら無さや不安は同じように息づいてる。
それでも、つまずきながら率直に生きる彼女の姿は何処までも愛おしく、美しい。

最終的に家に残る事を選ぶ彼女とその母。
「鳴り止まない時計を遠ざけるエンディングには、2人の立場を抽象的に描きつつ、それでも進み続ける時間を表現している」という宇多丸師匠の解釈には恐れ入りました🙇

一見ダークな題材を扱っているため暗くなりがちの作品を、独特のユーモア&温かみのある雰囲気で観客を引き込むレナ・ダナム監督の技量に感服致しました🤗

観た人が口を揃えて言う「出会えて良かった」
正に、今作はこの一言に尽きる圧倒的な傑作でした
出会えて良かった😆❗️❗️

【Not that kind of girl】

彼女を通じて、登場人物の輝かしくない青春を提示してくれる。
「皆が同じように不安を抱えて、その中を生きていかなければならないのなら、堂々と胸を張って生きていこう」
レナ・ダナム監督から優しく言われた気がしました😃
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