このレビューはネタバレを含みます
エドガーライトの青春スコットのロック世界
2012年1月19日 17時39分
2010年、アメリカ、カナダ、イギリス合作。原作ブライアンリーオマリー。撮影「マトリックス」シリーズのビルポープ。製作、脚本(マイケルバコール)、監督エドガーライト。
某雑誌でいち押しのエドガーライト監督。
私の履歴はというと、
ゾンビコメディとして密かにファンに浸透。サイモン・ペッグをアメリカ進出させた感のある「ショーンオブザデッド」
ガンアクションをポリス物で描いた「ホットファズ」
ともに鑑賞中途挫折。
テンポ良くて、フィルム感性相性いいんだけど、なんかぶっちゃけ疲れてくるエドガーライト監督。
タランティーノ屋根の下に住んでいた、タラ仕込みの映画・サブカル大好きな監督に見えます。
本作も短期間劇場公開。上記理由よりスルー。遅ればせながら準新作鑑賞となりました。
いやーここまで
「やり尽くす」と気持ち良さすら感じます。エドガーライトのやりたい世界観を
最後までぶち抜いた
漫画テイスト
ゲームテイスト
ゲーム、映画、コミックの無数のオマージュ、小ネタ大ネタ連発発射。
エドガーライトの必殺技、超高速切り返しとフィルムテンポの速さ
漫画的擬音テロップ
凄まじくやりたい事を楽しんでやってるのが、特典映像のNGシーンからも伝わりました。
原作コミックの世界を
これでもかと
ゲームと
漫画と
本当に無駄に余計なCG
ロック魂とラブ具合と
ティーンのラブ青春物の融合
笑いをニヤリに転化させるエドガーライトのやり尽くした情報洪水
それでいてちゃんとした青春映画になっています。わかる人にわかり、わからない方には、全くつたわらない。
青春映画の「ある種類の感性」に訴える映画フィーリング。
ゲーム、漫画、ロック等々に精通していないとはっきり言って
何言ってるかなわからないほどの、
ある意味
かなり細かく
極めて微細にお金をかけて「完成された世界観」だと思います。
マイケルセラは、今回弱気で恋多きロッカーに扮してます。声小さめでいきなり行動派になる主人公になりきってます。
本当に「声、ちいさっ!」という気弱さとロックしてやるっという積極性を二面もつティーンをやりきっています。
ヒロインのメアリーエリザベスウィンスレッド。調べたら
「デスプルーフ」のあのチアガールの娘っ子さんだったんですね。髪型がカラフルでしたね。
イマイチ魅力に欠けていますが、これも原作の意図なのか、わざとなのかわかりませんが、、、。
ジェイソンステイツマンも調べたらびっくり!!
「ロッキー」の「エイドリアーーーン」ことタリアシャイヤの息子さんだったんですね。
妙な役でまたガッツリでています。
私は、東洋人の息っ娘、ヒロインより気になりました。
私はラスト付近のネタ
ディスクシステム
「ゼルダの伝説神々のトライフォース」のネタで
思わず笑っちゃいました。
エドガーライトの青春スコットのロック世界
スコットピルグリム君のロック魂あふれる恋愛ゲーム世界
スコットピルグリムの世界へ出掛けてみてはいかがでしょうか?
追伸
正直エンディング、特典にあった別エンディングの方が私は良かったと思います。
エドガーライト、マシューボーンなんとなく苦手監督です、ていうかね、笑いのツボ違うというノリですね。このお笑いコンビのネタ笑えない感じ。
ネタ解説
「ゼルダの伝説、神々のトライフォース」の主人公リンクが、ラスボスを倒した後、
自分自身の影と戦うという伝説のネタからもっていきています。しかも滅茶苦茶強いというオチ。これで挫折したプレーヤーでありました。
こんな細かいネタが恐らく無数に本作、点在します。