kazu

六月の蛇のkazuのレビュー・感想・評価

六月の蛇(2002年製作の映画)
4.5
心のカウンセリングを仕事にしている者が、実は一番カウンセリングが必要と思わせるバランス。

生きたくても生きられない者、生きてるのに死んだように暮らす者。

どんな人の心にも宿る善と悪。

いろんな両極を見事なまでのバランスで映像化している。

つい映画にのめり込んでしまって、灰皿と間違えて、飲んでたお茶のペットボトルに吸殻を落としてしまったくらい笑

それくらいこの映画には、秘めた力強いパワーを感じる。

映像をワンカラーにすることで、画面が引き締まって独特の世界観をより際立たせている。

男と女のマーク、タイトルのフォント、黒沢あすかの肉体美、機械的かつ前衛的なシーン、心を不安にさせる音楽など、映画=総合芸術と感じさせる貴重な作品だと思う。
kazu

kazu