円柱野郎

トランスの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

トランス(2013年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

絵画を守る主人公が実はギャングの一味だったり、洞察力のある催眠療法師と思わせて…と序盤の展開でミスディレクションを駆使していて、テンポ良く進む話にしても、ダニー・ボイル監督の手際はさすがという感じ。
一気に収束していく終盤や、ちょっとした恋(?)にシフトしていくエンディングも小気味良いけど。しかし記憶の迷路を描く話としては、つまらなくはないけど飛び抜けてすごいと思う様などんでん返しでもなく、ちょっと驚きは少なかったかな。

まあ記憶と現実の境を描いた作品は他にも色々あるわけだし、あえてそのテーマで似たことをしても仕方がないか。
そう考えれば、"誰が主導権を持っているのか"ということについてのサスペンスなのかなと。
二転三転する進行は映画向きの話だし、全体にまとまったいるのだから良い小品だとは思う。
「インセプション」の様な大仰な頭の中を描くわけではなく、画の見せ方だけでやってしまうのはボイル監督のセンスなので、そういう部分は嫌いではないです。
円柱野郎

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