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エアポート'75の広島カップのレビュー・感想・評価

エアポート'75(1974年製作の映画)
2.8
宣伝ポスターの周囲に免許証用写真の寸法で出演俳優の顔写真がズラリと並んでいたオールスターキャストのグランドホテル方式パニック映画はやはり出演俳優陣に注目。

メインキャストにはガタイの良い俳優が似合うというか意図的に選ばれる。
空前絶後のパニックの規模に対抗する為には俳優の方も体格的にパワフルな人物が選択されます。アル・パチーノやダスティン・ホフマンはまず選ばれないしチャールトン・ヘストンやジョージ・ケネディは安心の配役。
他作品ではジーン・ハックマン(2)、ジョージ・C・スコット(4)などはバッチリでポール・ニューマン(3)、スティーブ・マックイーン(3)などはやや線が細くてスマート過ぎる印象。

ヒロインはやや悲しみを感じさせないと不向き。本作では長い付け睫毛で臥せ眼がちになると悲劇的な顔立ちになるカレン・ブラックが大活躍。
他作ではジャクリーン・ビセット(1)、フェイ・ダナウェイ(3)、ソフィア・ローレン(5)などはやはり目元に憂いを纏っている。

またお年寄りにも何故か必ずいい席を用意している。
本作ではグロリア・スワンスン。
他作品ではシェリー・ウインタース(2)、フレッド・アステア(3)、アン・バンクロフト(4)、リー・ストラスバーグ(5)など必ずといっていいほどシルバーシートが用意されて堂々と安定感を持って鎮座している。
年齢性別が様々な俳優が勢揃いするのでどこかに落ち着かせる安定役が欲しいのだと思います。あるいは若手の教育係なのか?

お年寄りもいれば子供も若い女もいてそれがグランドホテル方式の掟。
本作はでリンダ・ブレア。これは少々アクが強かった。やはり彼女は『エクソシスト』(1973)の印象があまりに強く悪魔がチラついてしまう。本作で起きる悲劇は全て何かが憑いてるお前が乗ってるセイだろう?と観客は一瞬皆感じてしまう損な出演でした。
他作品の子役ではエリック・シェア(2)が印象に残りますが子供同様にその当時新星と呼ばれた新人女優パメラ・スー・マーチン(2) 、スーザン・ブレイクリー(3)、アン・ターケル(5)も同じく映画界では長続きしないのが悲しい現実です。

※代表的なグランドホテル方式の他作品
(1)大空港:1970
(2)ポセイドン・アドベンチャー:1972
(3)タワーリング・インフェルノ:1974
(4)ヒンデンブルグ:1975
(5)カサンドラ・クロス:1976
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