ひば

死霊館のひばのレビュー・感想・評価

死霊館(2013年製作の映画)
4.0
ジェームズワンホラーマラソンも折り返し。みんなは映画館でアリータだアスガーだってのに笑えるぜ、私は死霊館で降霊だよ。インシディアスが半泣きなら死霊館は8分泣きです。お腹痛くなるし泣きかけて画面は霞んで見えないから度々巻き戻さなあかんし勘弁してほしいわたしがなにをしたっていうんだ。今日という一日、この世で最悪の2時間を過ごした人間もいるということをどうか忘れないでほしい。

全て実話だというのが心底恐ろしい。教会が唯一公認してる霊媒師(?)だから、一旦教会を通してOKが出たら独自の検証法で進めていくのが見ていて楽しいしリアル。霊というものは出没→攻撃→憑依するというそうだ…そういったものに一切関わりがないので、そこ逆じゃないんですか?と部外者の言葉しか出てこない…黙って見る…霊の強い意志が宿っているもの(人形とか)を保管せずに捨てないんですか?ってわたしも思ったし、でもその"器"をなくすと魂の行き場がなくなって加害に繋がるので閉じ込めておくことが必要って感じの話をしててなるほど~わたしの布団横にいるウッディとバズには絶対に宿らないでほしい。この子ら喋るので、絶対にテクノロジーを駆使して脅してくる。唐沢寿明と所ジョージは「お前を殺す」なんて言わない。解釈違いで爆発して死ぬ。

『死霊館』の名前だけぼんやり知ってる頃、みんながウォーレン夫妻!ウォーレン夫妻!!って途端に騒ぎ出すからウォーレン夫妻という単語だけは知ってたんだけどこれはもう完全にウォーレン夫妻ですわ。邦題が『ゴーストハンターズ~ウォーレン夫妻とわたしたちの除霊日記~』とかになっても文句とか特にない。いややっぱある。ナシ。来いよカモン!という陽の気配はなく、エゴを捨て除霊をするという一点の目的が仕事人感を強める。つよい。わたしもウォーレン夫妻が家にいてくれるようになって安心してはしゃいじゃった。ちょっと音量をあげたりしちゃった。夫妻を崇めよ。ウォーレン夫妻、人を助けるために出会ったんだな。身を削って命を救おうとしている力が何に負けるというんだ。とはいえなんつうか、自分の住み処で除霊夫婦にいちゃつかれたらそりゃイラつくだろという実直な攻撃手段だなとかもちょっと思ったよね!

今作で特に怖かったのは、詳しいことは見せないところ。カメラの撮影映像を挟んで意図的に視界が狭めるとかもう死にそうだった。見えないものを音で想像させるというあえて全体を把握させず曖昧に、それが生々しくかなり不気味。映像の進みが私たちが慎重に歩く速度と同じかつ彼らの目線で話が進むことが多いので、映画を見終わっても完全にわたしの視界と変わらないんですよ、もうこれ絶対目線そらしたらなんかいるやつ。「ホラー映画に重要なのは、見終わっても恐怖が続くことだ」と監督が仰っていたので歯軋りしたし、絶対に夜目が覚めて起き上がりたくない&不眠症のわたしは寝る直前に映画を見て終わったら瞬速で睡眠薬を飲み布団に入るという恐怖の継続を真っ向から否定したクレバースタイルを発案した。超絶賢い。

おい!なんでアナベル人形が出てくるんだ!ユニバースか!?そうなのか!?絶対に見ないからな!!!!!!特典を見てたら実際に保管されている呪われたアナベル人形の説明があって、その人形にモザイク?をかけられたっぽいところが本当に怖かったです。無理です。特典すら私を陥れる。もうごめんだ…まだあんのか…っていうか『死霊館』やってから『インシディアス2』やったのか、混乱しなかったのだろうか。別の妻の名前呼んだりしてない?『インシディアス』に続いてパトリックウィルソンバック芸(パトリックウィルソンのかっこいいお顔のすぐ後ろに何かとんでもないものがある)やっててそこだけは盛り上がった。ホームがそこにはあった。残るは1作。

next→『死霊館 エンフィールド事件』
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