emily

ディス/コネクトのemilyのレビュー・感想・評価

ディス/コネクト(2012年製作の映画)
3.4
SNSを通じて写真をばらまかれて笑いものにされる少年は、自殺をし意識不明の状態に。その父親は真相を探ろうとする。その事件にかかわる少年は父親の愛情不足でさみしい思いをしている。一方でネットでチャットのバイトをしてる少年達や、それの取材をするリポーター。ネット犯罪の犠牲者になる夫婦など、それぞれが大切な人との絆について改めて見つめなおしていく物語。

2組の親子の物語を中心に、夫婦、大人と子供の関係の物語を事件が起こることで相手の気持ちに気づき、いかにコミュニケーション不足だったか、そうして壊れていくことでその大切さに気が付く物語だが、それらの事件のすべてがリアリティがあって、群集劇としていろんな物語が語られることで、飽きが全くこない、もどかしい気持ちを募らせながら観ることができる。

ネットの世界が怖いことの描写だけでなく、その奥底にある人間の傲慢さだったり、見栄だったり、人の弱い部分が明るみになっていくことで”人間らしさ”の生きたぶつかり合いへつながって行くのが、すごく自然で、いろんな物語が同時にカタルシスを迎えていくのが、スリリングで見ごたえがある。

すべてのエピソードの原因になってる人と人との対話不足。人はだれでも誰かと繋がりたい。その繋がりを作るのは面倒だし、怖い。でも生身の人間同士の繋がりには生きたぬくもりがある。大事な人には対話で伝えないと、必ず誤解が生まれる。一番身近な人こそやはり言葉で伝えることが大事なんですよね・・
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