OASIS

マイティ・ソー ダーク・ワールドのOASISのレビュー・感想・評価

3.6
強大な力を持つエーテルによって宇宙を闇で支配しようとするダークエルフの王マレキスと雷神ソーの戦いを描く、シリーズ第二弾。

監督に「ゲーム・オブ・スローンズ」等のアラン・テイラーを迎えて大幅にスケールアップし、世界観もよりダークに。
田舎町でのバトルにショボさを感じた前作よりも面白く感じた。
しかし、世界観をより広げる為の設定の説明が多く、集中していないと置いてきぼりをくらいそうになった。
かと思えば前作とは比べものにならないほどクレイジーになったエリックやキャプテン・アメリカの小ネタ等ギャグ要素も増えている。
この軽さが良い具合に力が抜けていて面白いと捉えるか、間が抜けていると見るかでまた違ってくる。

アクション部分では、惑星直列によって9つの世界の繋がりが曖昧になり、惑星間の移動が多くなってスピード感は増した。
終盤ではこの重力場変化を使って目新しい物を見せてくれる。
だが、アクション部分だけではなく場面転換まで編集が粗く、多くの要素がぶつ切りな印象を受けた。

このシリーズはロキというキャラクターに大部分を委ねている部分が多いので、彼に魅力を感じる人は十分楽しめる。
実際、「お家芸」とも言える裏切りに次ぐ裏切りには「どうせ裏切るんでしょ〜?」とニヤニヤさせてくれるし、大いに期待に答えてくれる。
どこまで言っても一番になれずに残念なキャラクターは「ルイージ」的な魅力が強い。
でも、いくら彼が魅力的であっても流石に頼り過ぎなのでは? と思ってしまった。
ソーの仲間は弱過ぎて話にならなかったし・・・。

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「アベンジャーズ2」に繋がっていくストーリーとしてはかなり気になる引きで興味をそそるが、やはり作品単体で考えると微妙かもしれない。

「マイティ・ソー」「アベンジャーズ」を観ている事が前提のファンサービスとしては良作。

エンドクレジット前、後に2つおまけがありますよ。
一つは次の敵に関する重大な話。
「コレクター」はなんと「ベ」の付くあの人!
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