とても難しい題材ですね…この作品。
普遍的な恋愛の在り方を新しいツールで見せてくれた感じでした。
セオドアは、独りよがりで女性を美化してる重たい男ってイメージ。だから元妻に愛想を尽かされたって気付いてなくて、今でも思い出すのは『理想的だった彼女』の姿。観ててイラッとしたので…往復ビンタしてもいいですか?(-᷅_-᷄๑)
一方、AIのサマンサは男性の求める理想の女性像ってイメージ。『使用者に最適化された擬似人格』だから当然かな。誰にとっても理想的である存在。理解ある友人との関係でも、それは垣間見えました。
そんなところを踏まえて…
離婚届の場面での元妻とのやり取り。
ラストの手紙の文面。
セオドアが理想的なサマンサとの恋愛と別れで得た、大切な『気付き』…
それを描いた不思議なラブストーリー。
優しい色使いと声だけのサマンサという存在…だからファンタジーに見える。描き方の妙…ってトコかな。
サマンサはAIでなきゃいけなかったとも思います…男性の理想を叶え続けるには自分を変えていくしかない。そして、変化を続けたサマンサは文字と文字との間の存在まで自分を拡げて消えてしまう。
別れの必然性を感じました。
片側に変化やリスクのない恋愛は歪で、必ず破綻を招いてしまう。最後にセオドアが気付いたからこそ…納得して終われた。
うーん、とても難しい役どころを演じたホアキン。声だけで感情を表現したスカーレット。そこには、ただただ感服!
恋する人間はみんなイカれてる。
エイミーの名言が素敵でした。
『人生にときめく』
とても大事で、とても難しいこと。
日々の生活、人との関係、誰かに微笑んでもらうことを顧みさせてくれました。
女性にファンタジーを求める男性には刮目して観て欲しい(笑)良作でした😊