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オッペンハイマーのan0nym0usのネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

さてさて、どんなレビューにしようかな🤫

そうだなー…

この世に『原爆』を生み出した科学者。

この世に『今作』を生み出した監督。

って、重ねてみると…
面白そうな構図じゃない?(爆)

賞賛と非難を浴びた科学者。

賛否を浴びる監督。

創る人同士、何かが共鳴したのかもね。

商業的にも成功していて、評価も受けている監督だから、たくさんの注目を浴びるし、いわゆる『取り扱い注意』な題材の内容だから、余計に世間が『連鎖反応』しちゃって、わちゃわちゃするわけだ。

どちらかと言うと、『反応兵器(笑)』を投下された鑑賞者たちのリアクションを楽しんでるのかもね。

もしかして…ヤンデレなの?(爆)
(; ̄ェ ̄)

さて、そんなヤンデレ監督の最新作!
オッペンハイマー!(今さらw)

観賞後の考察の中で、自分なりに興味深いトピックがたくさん浮かんだので、とても有意義な時間を過ごさせていただきました✨

でもほら、日本はね…被爆国だから…

というアレを語る前に!
まずは準備運動!

第二次世界大戦での日本の死者数は民間人を含めて310万人と言われています。ちなみに『原爆』での死者は約21万人なのだとか。

この辺りは『推定』ばかりでしょうけど。
まあ、数の話じゃないよね。

枢軸国の死者は1200万人なのに対して…
連合国の死者は4360万人。

まあ、数の話じゃないよね。

中国は民間人の死者数がとっても多かった。
ひどい事をしますよね。
いったい…どこが攻めてたんだろうね?

まあ、数の問題じゃ…ないよね?(爆)

こういう部分は…
学校では教えてくれなかったな(*´-`)

だからって原爆を落とされて当然とは思わないけど、この話をする時に『日本は被害者』と思いながら語りたくないと思いません?


結局、最終的に行き着く答えは…
戦争では、どちらも『悪者』ってこと。


なんだよみんな、日本大好きなんじゃん…
もしかして…ツンデレなの?(爆)
(; ̄ェ ̄)


さて、そういう事実を踏まえて…


本当にようやく、作品自体のレビューの時間かな…もう既に疲れてきたんだけど(苦笑)


ノーラン監督というと、映像に『空間』や『時間』など加えた立体的な作品の見せ方で観客に一体感のような感覚を与えてくれますよね。ダンケルク、インターステラーとか。

今回も時系列を使った攪拌は健在なんだけど、とても複雑な感情の追体験…観る側の立ち位置も、単なる傍観者のままにはしない。自分の内側でも『是非』を問わされる。

モノクロで描かれるストローズ視点。
カラーなのはオッペンハイマー視点。

モノクロだから過去ではなくて、ストローズが絡んでくるのは『投下後』ってことが理解できてくると…より登場人物の『感情』に目が届くようになっていきます。

『原爆投下』という転換点。

信じて進んできた道。
辿り着いたのは、凄惨な現実。

罪悪感だけでは言い表せない懊悩。
それに苛まれながらも…
現実の時間は前にしか進まない。

自分が開いた扉。
そこから、さらに恐ろしい怪物が生み出されようとしている…

ロバートの戸締りが始まります(爆)

だけど、彼の生み出したものは…
もう『無かったことにはできない』

次の扉へと、向かい始めてしまった。

世界が…どんどんと進んでいく。


真っ直ぐ、滅びへと向かって…


まるで呪いのようにも思えました。


振り返れば、あの実験が始まり…


小さな可能性じゃない。
懸念が現実になってしまった。

あの時、世界は燃え始めてしまった。

『プロメテウスの火』が人々に争いを生み出した、あの逸話のように…


そんな心が冷たくなるような感覚。


大丈夫だよ、その前から燃えてたから。
それこそ『紫の炎』みたいにね(爆)


シャッフルによって作られる、広い時間。
その中でのオッペンハイマーの過去と未来の間に立って、現実を観る時の浮遊感。

ヤンデレ監督ったら…また『空間』と『時間』で悪戯あそばされてましたね(褒w)

原爆投下とトリニティ実験が重なってくる。
あれが『おへそ』だったんだな…
って、個人的な見解のお話ですが(笑)

たぶん3回ぐらい観ても、違う側面が見れると思ってるぐらいの立体感があって、捉え方によって機微が変わってくる…そんなスルメな作品でもありました。


締め括りに…

例えばホロコーストを描いた映画が各国で作られているように、第二次世界大戦や太平洋戦争なども同じように扱われていますよね。

多くの加害者を作り、多くの被害者を出した…
とても大きな争い。我々の戦争史。

現代では、この国の傘の下で守られているのも、また事実ですよね。

こういう『監督の見せ方』自体が、人々に多角的な視点を示唆するツールのようなもの。

たくさんの側面を知ること。
他国の、他者の、自分の…その時の感情。

私たちは、とても痛かった。

彼らも、同じように痛かった。


日本人だからじゃない。


『人間』だから…ということ。


それをもっと受け取ってもらえるようになれば…また少し、世界は平和に近付いてくれるんでしょうか。

希望的観測は危険だと…そんな作品でもあった気がしなくもないけど(苦笑)

シニカルな視点でも、被害者の視点でも…

自分が『何』を嫌悪しているのか…
しっかりと考えなければと思わされた作品。

気付きを与えてもらえる良作でした✨
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