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インターステラーの84gのレビュー・感想・評価

インターステラー(2014年製作の映画)
3.6
『新時代。新たなるスタンダードSF』

 近未来。環境破壊から砂嵐吹き荒れ、穀物は疫病で死に絶える環境。
 人類は地球に生息できなくなり、新たなフロンティアを探し続けていた。

 主人公は元々飛行機のパイロットで二児の父親。
 五次元人が広げたと思われるワームホールを使って既に別の惑星への探査が行われており、先達メンバーの調査結果を元に調査するため、宇宙の旅に出る。
 そのために家族に別れを告げ、旅に出る。
 果たして、宇宙の果てには何が待つのか?


 家族との対話がメインテーマ。
 シナリオ的にはウラシマ効果やブラックホールなど、相対性理論系SFのベーシックに近い。
 中盤すぎてからのクズ博士の躍動など、盛り上がりもなかなか秀逸。映像もキレイ。

 博士がすごい勢いでクズ。いや、色んな意味で。もうなんだろうこの映画。
 良い映画にはクズが必要だと改めて思い知らされる。

 しかし、ベーシックな良作である。
 “相対性論”“親子物”“宇宙”“ワームホール”…んん?
 で、冒頭で謎のメッセージを受けとる主人公の娘…んん? 
 まあ、そういうことである。
 開始10分くらいでオチまで見える作品であり、そのままの流れで進んでしまう。
 クズ博士の辺りからドッキングまでが一番盛り上がる。
 ……が、そのあとが長い、分かりきっているオチまでストレスではないが、飽きる。
 ロボットのキャラクターが秀逸でカワイイ。とても見やすい映画。

 上記で俺が『んん?』と思ったことを感じないなら、入門編としてはかなりオススメ。
 ありきたりといえばそうだが、そのありきたりの中で完全に作れるのはそれはそれで凄い。
 新時代のSF入門用映画。
 ガンダムにおけるSEED、仮面ライダーにおけるクウガ……え、それ、どっちも二〇年くらい前? 早っ!
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