めかぽしや

物語る私たちのめかぽしやのレビュー・感想・評価

物語る私たち(2012年製作の映画)
4.1

もし、大人になった今、実は自分だけ父親が違う事を知ったらどうする?

サラ・ポーリーの父親探しのセルフドキュメンタリー。

母、ダイアンはサラが11歳の時に若くして亡くなっている。
小さい頃から兄、姉にサラだけ似てないとからかわれていた。
父、マイケルはサラにたっぷりの愛情を注いで2人の絆は強かった。


ダイアンの印象は語る人達によって少しづつ異なるけど、タペストリーを紡いでいくように観ている私達にもダイアン像が浮かび上がってくる。

そして、意外にもあっさりと本当の父親が見つかる。

実の父はサラの存在を知りつつ、ダイアンの家庭を壊さないように身を引き、ダイアンは秘密をマイケルや子供たちに話さず、墓まで持っていった。

実の父親との再会を喜ぶ反面、育ての父、マイケルにどう伝えようか悩み、苦悩するサラ。


家庭や子供たちの事をとても大切にするけど、奔放で恋多きダイアン。
そんな彼女が見えてくる。

そして、育ての父、マイケルと実の父親の両方のサラに対する愛情を強く感じる。


一見、悲劇になりそうなテーマだけど、明るく喜劇にし柔らかい感動を与えたサラの手腕が素晴らしい作品!
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