こたつムービー

グランド・ブダペスト・ホテルのこたつムービーのレビュー・感想・評価

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ウェスアンダーソンを見なくなったのはいつだろう、と遡ると「ダージリン急行(2007)」が最後だった。本作を初めて(通して)観た。
独自性と作家性は疑う余地なくウェスアンダーソンの湧き出る創作活動に敬意もあるが、うーむ、よ。自分の心は動かなかった。

レビューを見渡せば高評価のエコーチェンバー。
言うなればパーティに呼ばれ昔ちょっと遊んだ記憶のある旧友と立ち話したらだいぶ価値観離れてしまったことに気づかされた夜、な感じ。

アンダーソンの代表作と銘打たれる事も多い本作だが、オレは初期派か。「ロイヤルテネンバウム」や「ライフアクアティック」の方がエラーも多い分可愛げがあり、ロケもフィジカルで断然好き。
でも本人としたら集中し(比較的安価で)作品を生み出せるシステム(=この紙芝居スタイル)を開発したとも言え、ウディアレンのように量産できるのもまた有意義なことだろう。