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ほとりの朔子の地球へのレビュー・感想・評価

ほとりの朔子(2013年製作の映画)
3.9
大学受験に失敗、明確な目標のない人生の踊り場で少し時間が止まった女子のひと夏の物語。

基本は「Girl Meets Boy 」であるが、周りの大人たちの複雑な人間関係(まるで昼ドラのような)が並行して展開していく。

Girl Meets Boy は極めてオーソドックスな展開。
誰もが懐かしいと思える内容(かつて18歳だった大人たちには)。

大人の人間関係はドロドロとした愛憎劇、冷静に眺めているとオモシロイ展開。
主人公が、この愛憎劇を第三者的に俯瞰している場面(誕生会)があり興味深い。
私には関係ないとの立ち位置を示しているのか、観客と同じ目線で描いた演出なのか・・・

また「原発反対」のエピソードもあるが、2011年の東日本大震災がベースにあると思いますが、被災者の気持ちを無視した原発反対活動が描かれている。
原発反対なのか、反対活動に対する意見なのか?

色々と考えさせられる映画でした。
エンディングにも監督の仕掛けがありました(要チェック)。

人生の踊り場で少し考えることも良いと感じた映画でした。

「歓待 1.1」との2本立て鑑賞(いつもの名画座にて)。
鑑賞後の深田監督のトークショーにて、撮影裏話や演出意図等を聴けて楽しい映画鑑賞でした。

深田監督最新作「淵に立つ」公開(2016年10月)が待ち遠しいです。
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