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アデル、ブルーは熱い色のemilyのレビュー・感想・評価

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)
4.0
出会った瞬間青い髪の少女に恋をしたアデル高校生。青い髪の少女はエマという画家で文学や芸術をこよなく愛する、アデルの持ってない世界感を持っている少女だった。描くは二人の純愛物語。

青い髪の少女。まずこんな人が居たら一目を引くし、誰だって魅力的に感じてしまうだろう。普通の女子高生のアデルからしたら自分の世界と重ならない世界に住んでる人には憧れや興味を抱く。二人が恋に落ちていく瞬間の描写が目線や表情だけで描かれていて、エマの伏し目だったり、はかなげな笑顔だったり、アデルのほんのり赤くなった頬だったり、リアルすぎてキュンとする。

アデルは現実感のある少女。口がいつも開いていたり、髪の毛ぼさぼさだったり。
逆にアデルは夢想家の象徴のように線が細く、はかなげで、今にも消えてしまいそうである。

この対比する二人だからこそ求めあい、心も体もジグソーパズルを埋めるようにマッチしたのだ。

しかしそれだけ愛し合った者同士の裏切りがわかった時の件かのシーンは殺し合いが始まりそうな勢いで非常にリアリティがありました。やはり私が一番印象に残ってるのが二人の喧嘩のシーンなのです。緊迫感ある演技は見事。

ふたりの間に徐々に距離が開いていく時の虚しさだったり、アデルとエマの自由の色ブルーが徐々に変わって行くのも、ひりひりと心情が伝わってくる感じがしました。
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