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エージェント:ライアンのOASISのレビュー・感想・評価

エージェント:ライアン(2014年製作の映画)
3.0
トム・クランシー原作の「ジャック・ライアン」シリーズ第五弾。
ジャックがCIA分析官になるまでを描く前日譚。
実際にはシリーズとは関係無くほぼオリジナルらしい。
クリス・パイン主演、キーラ・ナイトレイ共演、監督はケネス・ブラナー。

分析官として徐々に追い詰めて行くというより、「ボーンシリーズ」的なアクションやカーチェイス多めな普通のサスペンスになっていた。
ただ、アクションシーンがカメラブレし過ぎて何してるか分からなくなっている。
「ジャック・ライアン」シリーズを観ていなくても楽しめるが、主人公の佇まいがアレック・ボールドウィンを彷彿とさせるし、ラストシーンからの繋がりから考えても「レッド・オクトーバーを追え!」を観てからの方がいいかも。

ドルを大暴落させ、ウォール街を舞台にした第二次世界恐慌という大規模な手口の割りには、そのキッカケが一台の車の爆発という小規模な事件だし、画面で起きている事は地味。
爆発部分のCGの荒さも目立っていた。

ケネス・ブラナーは最初から悪役臭さが溢れ出ているし、捻りも感じさせない。
主人公の順応と昇進が異様に早いので、どうせなら「リクルート」みたいにケヴィン・コスナーが仕掛けた試験みたいな展開も見たかったかも。

キーラ・ナイトレイはちょっとウザい女を演じさせたら完璧というくらいに良いんだけど、これからのシリーズを観続けるとしたら彼女のキャラが更に出しゃばってくると思うと怖い。

「ジャック・ライアン」シリーズとしては微妙だが、アクションサスペンスとしては十分に面白かったし後半からはかなりハラハラします。シリーズを意識せずとも楽しめる一本。

池上彰は謎。
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