FutosiSaito

胸騒ぎの恋人のFutosiSaitoのレビュー・感想・評価

胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)
3.8
 性別を超えた、恋愛というものの哀しさ。
 ダビデ像のようなニコラが男だろうが女だろうが翻弄し、夢中にさせてしまう。
 相手は懸命でも、ニコラは冷めており、だからこそ相手はよけいに好きになる。
 監督自らが演じる主人公が、せつなく哀しい。
 今でこそ、ゲイパレードがニュースになり、ゲイカルチャーも理解されているが、この頃はまだまだ壁が厚かっただろう。
 性にとらわれない恋愛。のちに『わたしはロランス』で深められたテーマが瑞々しく描かれている。
 当時21歳の監督に、こういう映画を作らせてくれるカナダの偉さも感じた。
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