ぬーたん

大統領の執事の涙のぬーたんのレビュー・感想・評価

大統領の執事の涙(2013年製作の映画)
4.3
公開時に観たので7年振りの再鑑賞。映画館では2時間超えで少し退屈した記憶があったが、どうしてどうして、今回は退屈どころか”あっという間の為五郎~♫”←古っ!ハナ肇ちゃんよ。)ってな具合に夢中になった。2度目で評価がグッと上がる事って最近結構あるんだよね。年取ったことを実感してしまうがな。
タイトル通り、大統領の執事まで上り詰めた黒人男性のサクセスストーリーなんだけど、もちろんそれだけでなく、いやむしろそれ以上に、様々なテーマが入っていて、アメリカの歴史に、1家族の歴史も描いたヒューマンドラマになっている。
奴隷として過酷な暮らしを送っていた少年セシル。彼の生まれと少年時代は不幸の中にあったが、そこからの歩みは幸運に恵まれた。地主の女主人に給仕として育てられ、可愛がられたこと。そこを出て行けたこと。泥棒先で拾われ執事の仕事を教えて貰えたこと。などなど。幸運が大きいが、それを生かしてプラス努力が形となり、大きな飛躍になったと言える。
このセシルにフォレスト・ウィテカー。説明するまでもない、お目目がうさぎの大きなお口の体のデカイ可愛い黒人俳優さん!怒りも悲しみもその優しいお顔でお目目ですっかり感情移入させちゃう。善人、悪人どちらも上手いが脇役が多いのに、今回は堂々の主役!
その妻にオプラ・ウィンフリー。あら、すごい顔!って思って、おや?誰だっけ?えー、オプラかーぃ!となったわ。金持ちの超セレブや慈善家としてアメリカで有名なオプラ、女優業もしてたんね。その迫力、ウサギのウィテカーちゃんはタジタジのタジン鍋よ。オプちゃんに煮て食われそう。でも役は良いお母さん。
長男はデヴィッド・オイェロウォ。覚えられん。なかなかの難しい役だったが良かった!ただね、ダメ出しあるよ~変なオンナ連れて来てデカイ態度で、生意気にも『夜の大捜査線』とポワチエの悪口は、だめじゃないか!(えなり風に)あれは満点傑作だし、白人に媚びてない!そしてやっぱりポワチエは黒人俳優の第一人者としてリスペクトしなきゃ!で、『招かざる客』になったというオチが上手過ぎる!
次男はイライジャ・ケリー。歌手でダンサーだそう。この兄弟の道の違い、親としてどうすべきか、というかもうどうしようもない本人の決意は覆せないから。その悲しみは深い。
若い頃のセシルの母はマライア・キャリーが演じてる。うーん。彼女でなくて良くない?
隣人にテレンス・ハワード。チンピラ役がいつもサマになる、カッコいい。
執事仲間にキューバ・グッティング。かすれた声と曲がった顔が特徴的。
ホワイトハウスの歴史上の人物が凄い!
アイゼンハワーにロビン・ウィリアムズ‼もっと観たかった。
ジョン・ケネディにジェームズ・マースデン。イマイチだな。
ジョンソンにリーヴ・シュレイバー。体が凄い。だってX-Men!
ニクソンにジョン・キューザック‼お調子者ぴったり。
レーガンにアラン・リックマン!!早過ぎた死。
ナンシー・レーガンにジェーン・フォンダ!美しいけど…。
もうこれだけで贅沢な画が観れまする!
ゆっくりと豪華なキャスティングとアメリカと大統領の歴史を楽しみ、料理に銀器を目で楽しみ、そしてセシルの人生に涙した。
間違いなく傑作!素晴らしい!

※おやつは、この時期のお供え物のお裾分け。今日はシャトレーゼのカステラ。あまり美味しくないから笑、生クリームをホイップして添えた。
※夕飯は、ゴボウとひき肉の混ぜご飯。甘しょっぱいタレで煮て炊きたての茶飯に混ぜるだけ!トッピングは白髪ねぎ・紅ショウガ・白ごま。厚揚げのチーズ焼き、グリーンサラダ(柚子胡椒ドレッシング)湯葉のお吸い物。
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