ぬーたん

テーラー 人生の仕立て屋のぬーたんのレビュー・感想・評価

テーラー 人生の仕立て屋(2020年製作の映画)
3.8
テーラー(仕立て屋)の映画は好き。メジャーを肩にかけてさっと採寸したり、素敵な生地を大きなハサミでスーッと切ったり、ミシンの針が落ちる画とか好き。
テーラーと言えば舞台はヨーロッパ!セレブな紳士、お洒落なマダムなどのお客さん相手に、パリッとした上等のスーツを着て上着を脱ぎびよーんとしたゴムでYシャツの袖を留めて、頑固で寡黙、目がぎょろっとした濃い顔のテーラー、もうイメージは凝り固まってる!
そして今作もイメージ通りに…まあそうなんだけど、店でなく移動販売かーい!しかもかなりガタガタの車で何だか貧相で…。から始まる。ウエディングドレスを道端で試着するとか、レースの使い方とか、ちょっといつの時代?みたいな古い感じがあるけど、何だかねえ、懐かしい雰囲気にはまったよ。
最近の喋り倒しの映画、まくしたてる怒涛のセリフに耳も目もわたしゃ追いつかん!みたいな、そういう映画と比べると、あぁこれぞ映画だよな、と感じさせる。セリフは最小限、俳優の表情の豊かさ、カメラも語る。その空気感とハサミやミシンの音が何とも心地良き。頑固の塊の主人公の父親、先代がまた良い。少女と母、お客など普通過ぎる自然体。
ラストはあれっという位唐突で、函館塩ラーメン位のあっさり系。
いや、沁みたー。
※おやつはさくらモンブランのパンケーキ。期間限定に弱い。さくらにも弱い。
※夕飯は鮭のフライにタルタルソース。京都で食べたタルタルが美味しかったので真似してしば漬けを刻んで入れてみたが味が濃いのでしばちゃんは少な目が良かった。菜の花の胡麻和え、肉団子と白菜のスープ。
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