st

Seventh Codeのstのレビュー・感想・評価

Seventh Code(2013年製作の映画)
-
女は、男の背中を追うことを辞め、「世界」を追いかける。

夫を追い、シベリア鉄道を経由して単身パリへと向かった与謝野晶子は謳う。

「いざ、天の日は我がために
金の車をきしらせよ、
嵐の羽は東より
いざ、こころよく我を追へ。」
(『旅に立つ』)

手に負えないキャリーケースを引き摺ることを辞め、自ら手に入れたバックパックを背負う。
坂道・階段を上り切り、平坦な大地を走る。
花の刺繍や赤いジャージを脱ぎ捨て、覚悟の"黒"を身に纏う。

「ロシアは広いから。」

広大な大自然に囲まれた一本の道で、黒煙の柱は空へと堆く舞い上がる。
st

st