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Seventh Codeのakrutmのレビュー・感想・評価

Seventh Code(2013年製作の映画)
3.7
ロシアのウラジオストクを舞台に、食堂で働きながらある男性を探し求める女性を描いた、黒沢清監督のドラマ映画。

という説明はあまり的を得ておらず、後半にどんでん返し的なストーリーは用意されているが、いろいろな前田敦子を愛でるための映像にしか見えなかった。特にアクションシーンはなかなか良い。個人的にはこれはこれで満足なのだが、なぜ黒沢清監督はこんなに前田敦子を撮りたかったのかと思っていたが、当初は彼女の4作目のシングル『セブンスコード』のMVとして制作されたということで納得。

AKB48の頃の彼女には(というかAKB48自身に)全く興味なかったのだが、俳優としての彼女は気になってしまう存在である。微妙な表情や仕草などが上手く、彼女の演技に引き込まれてしまう。本作でも映画の前半と後半でまったく異なる人物かと思うような演じ分けをしている。個人的には、高峰秀子に匹敵する演技の上手さを持っていると思っている。本作後に『散歩する侵略者』や『旅のおわり世界のはじまり』でも彼女を起用している黒沢清監督も、彼女の才能を認めているのだろう。
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