KnightsofOdessa

イン・ザ・ループのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

イン・ザ・ループ(2009年製作の映画)
3.0
No.990[どこの国もアホな政治家で溢れているようだね] 60点

日本では『スターリンの葬送狂騒曲』で有名なイアヌッチの長編デビュー作。長らくテレビ畑にいた人のようで、デビュー作は一応1999年のオムニバス映画『チューブ・テイルズ』だが、それ以来ずっとテレビ特番などを製作している。"戦争は予測不可能だ"とラジオ番組で口を滑らせたイギリスの小物政治家サイモン・フォースターについて、賛成派と反対派の大論争が起こり、アメリカが擁護のしようのない中東への戦争をイギリスと国連に承認を求める中、政府がしょうもないサイモンのアホ丸出しの発言を最大限利用しようとする。冷酷で最小限の会話で相手を押しつぶしていた『ハウス・オブ・カード』よりもシニカルなブラックコメディに寄せようとしているせいか、無駄な会話や放送禁止用語がたくさん含まれていて"おい、心の声漏れてるぞ"と何度か思った。中々面白いし、これくらいのブラックさは好みだけど、長いし会話が多すぎて疲れた。日本語字幕で観たらもう少しくらいは上がったかもしれないが、長いことには変わりなさそうだ。

トム・ホランダーはベケット卿やったときも思ったけど、しょうもないおっさんをやらせたらピカイチね。あと、アンナ・クラムスキーが超可愛かった。
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