ゲレ

アバウト・タイム 愛おしい時間についてのゲレのレビュー・感想・評価

4.0
人生が幸せになるなら道徳的でなくてもいいじゃない

周りに観ている人が多かったのでつられて観賞。
なるほど、SFラブストーリーね。
似たような作品であるバタフライエフェクトが好きな僕としては、設定の無駄遣いだったりグダグタな展開したら許さないんだからーと腕組みしつつ、観賞スタート。

結果。はい傑作!
一見、設定の無駄遣いに思えるほどくだらないことに力を使うわけだが、そこがいい。
壮大な力を、平凡な日常をより良くするために、人生を楽しくするために使うって、聞いてるだけで素敵ですよね。

しかし、死んだ人間に会いに行ったり、産まれる子供を変えたり、道徳的じゃない力の使い方も多く行う。
特にメアリーの元カレの人生はティムのせいで台無しになっている可能性も考えられる。

が、そんな自分勝手な行いも構いやしない。
普段ならいざ知らず、少なくとも本作でティムになりきっている自分からすれば、愛する人と共に居たくて何が悪い?と言いきれる。
それほど人は幸せに、愛する人と居たい気持ちに貪欲なのだろう。

音楽も最高なのだが、キャラクターがそれぞれ魅力的に描かれており、中でもティムの妹であるキットカットと友人のローリーを本当に好きになった。
ジェイも良いけど、正直僕はローリーとキットカットがくっついてほしかったり……。
いやー、キットカットにはベストシスター賞(今作った)を贈呈したい。

もしも僕にタイムスリップの力が使えるようになったときは、この作品を教科書に愛すべき人と愛おしい時間を過ごさせてもらおうと誓った。
ゲレ

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