ゲレ

紙の月のゲレのレビュー・感想・評価

紙の月(2014年製作の映画)
2.4
前作からの期待には応えられず

今回は内容に入る前にそもそもの問題点がある。
その問題点とは……貴女だ!宮沢りえ!!

いやだって、綺麗すぎて現実感がないですよ!
主婦が犯罪に手を染め、徐々に闇に呑まれていくにしろ、旦那との関係がよろしくないから大学生に貢ぎ始めるにしろ、平凡な女性が行うからリアリティがあるのであって、宮沢りえじゃ納得出来なかった。

横領してから金持ち生活が描かれるわけだが、宮沢りえはそっちがの方が抜群に合う。
人生が狂い始める前と後の演技の違いは見せてくれるし、次第に慣れてもいくが、改めて考えるとやはり違和感は拭えない。
それほど宮沢りえは輝いているという裏返しにもなるわけだが。

それはそうと本題に入るが、ストーリー自体は分かりやすくて面白い。
吉田大八監督の前作である「桐島、部活辞めるってよ」は、学校内での人間模様だけを描いていたが、本作は社内や会社を通じての人間模様を事細かに描かれている。
作中にも何回か出てくる「ありがち」というセリフが示す通り、ありがちでリアルな描写はさすがの一言。

しかし、犯行がバレてからも大した騒ぎにはならない上、ラストはあんな感じだから盛り上がりどころはいずこ状態…。
むしろ新しい展開っちゃ展開なんだろうが、面白くなければ意味があるまい。

あくまでも前作が面白かった分、期待値が高い状態で観賞に臨んだ結果の評価なので、普通に観ていたらもう少し良い評価ができたのかもしれない。

今回はひとつの点以外僕の心には引っ掛からなかったので、改めて次回作に期待する。

ひとつの点が何かって?
そりゃ宮沢りえが綺麗だったって点でしょう。
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