まず、さすがのピクサー作品なのでクオリティは割愛。
そしてニモの続編だけど、あいにくニモはあまりハマらずよく覚えてないので、続編としてどうかも分からないので以下単品として。
挑戦的なテーマだと思った。主人公ドリーは明らかに障がいを持ってるから。障がいって、どう描いたって大抵叩かれるし、一見、万人向け(ピクサー作品)の映画で扱うメリットが無いように思える。でもそれは間違いで、万人向け、というか子供向けだからこそ価値のあるテーマなんだね。
序盤だけ見たら、可哀想とかイライラするとか目を背けたくなるとか感じてしまうような痛々しいシーンばっかり。でも、それも狙いなんだと思う。見進めていくと、この作品では障がいを、そもそも障がいとして描いていないことに気付く。ヒレの片方が未発達のニモ、何でもすぐに忘れてしまうドリー、脚が足りないタコ、目の悪いサメ、エコーロケーションを上手く使えないイルカなどなど、一般的な障がいを、徹底して個性として描いている。
ドリーの物忘れも、ある程度のきっかけこそ必要なものの、思い出す時は並の比じゃない精度で思い出すし、「ドリーならどうするか、ドリーだからこそできること」みたいな性格的な面と合わせることで、個性の一部として周りから認識されていくし、最終的には自分でも理解して成長する。
軽蔑でも同情でも、序盤で抱いたであろう特別(?)な感情は間違いなんだよって教育してるんだね。障がいをどう扱うかーとか、どう考えるかーとかじゃなくて、そもそも障がいじゃないよ、みんな個性なんだよって。それを子供に教えたいのかなと。
長々と書いたけど、ピクサー映画としては別にそこまで面白くないので終わり。あと八代亜紀。