このレビューはネタバレを含みます
ファインディングニモで登場したナンヨウハギのドリーが主人公の物語。
忘れっぽいけどポジティブな彼女が、自分の家族を探す旅に出る。
物忘れが酷くて、はぐれた家族の存在まで忘れてしまうドリー。
すごく切ないんだけど、とても心があたたまる物語だった。
このお話は、ドリーの物忘れを何とかしよう、欠点を克服しよう、乗り越えようという話ではない。
《忘れんぼうのドリー》のあるがままをみんなが受け止め、受け入れて、彼女が彼女のまま前に進んでいく物語。
それがとても心地よかった。
ドリーは《物忘れ》だったけれど、《物忘れ》を色々な生きにくさに置き換えてみれば、この話の優しさや強さが心に沁みてくる。
彼女の個性を欠点とせず、当たり前のようにできないことを否定しない。
『あなたはあなたのやり方で』その言葉がとても良かった。
映像がすごく綺麗で、タコやイカの動きがリアルで滑らかで目が離せなかった。いやもう、すごく滑らか。それに尽きる！
それから、ドリーとマーリンの関係がとても好き。
前作を見た後、こうであったらいいなってずっと思っていた関係だったので、そこはすごく嬉しかった。
