OASIS

ガーディアンズ 伝説の勇者たちのOASISのレビュー・感想・評価

3.6
ジャック・フロスト、イースター・バニー、サンタクロース、トゥース・フェアリー等様々な妖精達が、子供たちの夢を奪う悪役ブギーマンと戦う3DCGアニメーション。
ドリームワークス製作、ギレルモ・デル・トロ総指揮で大ヒットしたがDVDスルー。

安定の劇場クオリティで楽しめた。
特に雪景色や雪の結晶の表現は目を見張る美しさ。

冒頭、主人公のジャック・フロストが記憶を無くした状態で始まり、そのまま一気に300年後へと舞台は飛び、説明不足気味のまま進むので若干の置いてきぼりを食らう。
しかし、氷を使ったイタズラで街を飛び回るダイナミックなアクションや、「歯の国」へ向けて仲間が一同に集結する辺りから一気に引き込まれた。
「ヘルボーイ」風な色彩豊かな世界観の中で徐々に仲間達の内面を描きつつ、主人公の記憶を巡る謎等で後半から俄然盛り上がって来る。
特に彼が持つ杖の秘密や、何故ガーディアンに選ばれたのかという理由が明かされる辺りはかなりグッと来てしまった。

その反面、大ボスであるブギーマンの小物感は否めず、彼が自らの恐怖によって押しつぶされてしまうという結末はそれまでのドラマも薄く消化不良気味。
テーマである「信じる事」に圧倒的な敗北を感じさせる展開をもっと用意できなかったんだろうかと思う。
ラストバトルの大事な場面であっても、そして物語の最後までジャック・フロストは青いパーカーの青年なので地味だし、「信じる力」によって神々しいガーディアンの姿に変身して戦う、なんていうのは大いにアガる展開なのに無しなのは残念。
とはいえ、ライド感満載で楽しいのは間違いない。
「クルードさんちのはじめての冒険」と合わせて観たい一本。

ちなみに、主人公のジャック・フロストをクリス・パイン、イースター・バニーをヒュー・ジャックマン、ブギーマンをジュード・ロウ等豪華キャストが演じているが、合っていないと感じたので個人的には吹き替え版をオススメしたい。
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