浅井拓馬TakumaAsai

トランスフォーマー/ロストエイジの浅井拓馬TakumaAsaiのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

三部作で完結のはずが公開前にはまだ続くとなり実際3作目の終わり方の余韻のなさからそれがハッキリ伝わってきたわけだけど、
シカゴでの一件からTF達が陣営問わず敵視され追われ人間達はトランスフォーマーを作り出し、というおおまかな流れは前作までの流れを踏まえ組み立てられており、
クリエイターからの指令で最後の騎士であるオプティマスを回収に地球へ来たロックダウンのオートボットもディセプティコンも他所の星で迷惑もかけるしどっちも碌でもない、と吐き捨てるキャラクター具合はかなり魅力的。

ただ、中盤以降はそこまで組み上げたものがかなり乱雑に処理されているというか忙しないまま映画が終わってしまった感じで、
なにより続編として組み立てる、今後の展開に向けた仕込みもする、ハリウッド大作(や今シリーズでいうとハズブロのプロモーション)らしい見せ場や盛り上がり、サプライズを用意する、等の各要望が詰め込まれすぎてるのが問題なのかなと。
ガルバトロンはじめ人間の手によって生まれたホログラムのような変形をするTFたちがどうやって倒すんだろうと (だってミサイルを変形で避けるガルバトロンを見てビーが驚いたリアクションも入れてるわけだし) 思っていたら普通に今までと同じノリで倒せてしまったり、
ロックダウンがオプティマスとシードをトレードして以降はただうっかりでオプティマス取られて怒って地球に帰ってくるだけの役割というか、映画の主軸からは外れてしまっていて無駄に磁力で中国を荒らして映像を派手にするだけの存在になってるとか、
前作と逆にした閉ざされた舞台での展開であったロックダウンの監獄宇宙船での件までは結構新鮮に鑑賞できるんだけど、それ以降の展開がネタは多いんだけど映像も展開も結局既視感のあるものになってしまい、まあ、ダイノボットは出たけど...みたいな。
オプティマスにとっては改めて正義を問われる存在であるロックダウンも人によって作られたトランスフォーマーも、かなりいい設定なんですけどね勿体無い感が!!

ということと、4作目ということで監督の集中力みたいなものも切れてきてる感じも映画から漂う。
気がついたらオプティマスとロックダウンが変形して戦っている、ガルバトロンと戦っている、等この映画ならかなり大事なはずの繋ぎのショットがないとか、とにかく見ててあまり一本の映画としての繋がりみたいなものが感じづらく、そんなにこれまでと上映時間に違いがあるわけじゃないんだけど本作は体感の鑑賞時間を長く感じてしまい。

次回作で興行成績が本作の半分ほどとガクッと下がるんだけど、本作の印象が大きかったんではないかなーと思ってしまう。
映像快感としてのトランスフォームをガルバトロン側がだいぶスポイルしたことや内容のごちゃつきはかなり強かったのかな、、